8年ぶりに再上場を果たしたすかいらーく。時価総額は約2200億円と、外食産業トップの日本マクドナルドホールディングスの約3400億円に次ぐ規模となり、まずまずの船出となった。

再上場すかいらーくが示す<br />“大量出店”時代の終わり10月9日、すかいらーくは東京証券取引所第1部に再上場し、時価総額は約2200億円と外食2位の銘柄になった
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 既存店売上高は5四半期連続で100%を超え、2014年12月期の業績見通しは純利益で95億円。上場に伴う大株主ベインキャピタルへの支払いなどが含まれており、一過性の支出を調整した後の実質純利益は129億円(前期比27%増)になる見通しだ。

 目下、外食市場は伸び悩み、日本マクドナルド、ゼンショー、ワタミなど大手企業が軒並み業績不振に陥っている。そうした現状において、これだけの利益を出せるすかいらーくは珍しく、「今の外食プレーヤーとしては堅調」(アナリスト)と評価されている。

 だが、今後の成長戦略は慎重だ。

 出店計画は、今後3年間で210店と全国に約3000店舗を抱える同社の規模からすると極めてスローペース。15年50店、16年70店、17年90店といった具合で、年間300店を出店していたかつての姿とは懸け離れている。

新業態で喫茶や駅前和食

 すかいらーくが新規出店を抑えるのは、過去の反省があるから。