状況2
OJT指導に、どうも自信が持てない

対処法2 
自分たちの仕事の持つMVP(使命・価値・誇り)をトレーニーに伝える

 OJTにおいて、トレーナーは好き勝手に指導してよい訳ではなく、自社の育成方針・理念に沿った指導を行う必要があります。

 その際、自社の方針・理念と関連づけて、自分たちの仕事のMission(使命)、Value(価値)、Pride(誇り)を確認し、それをトレーナーの言葉でトレーニーに伝え、共有することが有効です(出所:「コミットメント経営」ジョン.R.カッツェンバッグ,2001年,ダイヤモンド社)。つまり、しっかりと原理・原則を持って指導にあたることが大切なのです。

 M(Mission:使命) 
→社会や自社における自分たちの仕事の意義・使命は何なのか

(例)
「我々の仕事は○○の面で世の中に役立っているんだよ」
「我々の部署が○○しているから、うちの会社は○○できているんだよ」

 V(Value:価値)  
→自分たちが守るべき価値は何なのか

(例)
「我々は何があっても、○○することだけは絶対譲れない」
「我々の○○は、他社には絶対負けないという自負がある」

 P(Pride:誇り)  
→組織・チームの一員であることに誇りを持っているか

(例)
「私はこの組織で働いていることを誇りに思う」
「この仕事は○○という点で楽しい、と胸を張って言えるよ」

 このように、仕事の根本に立ち返って指導することで、部下の心に響くOJTが可能になります。