セロリ そりゃどうも。俺だってお前をバカにしねえし、他のヤツだってたぶん同じだろ。そもそも誰もお前の顔なんて気にしてねえんだから。

ゴーヤ う……。でもやっぱ……気になるんすよねえ……。

セロリ 世間ってのは案外、無関心なもんでな。お前が全身をチョコでコーティングしたところで「ああ、また新手のゆ○キャラか」程度の冷めた反応が関の山だぞ。それにもし表面のブツブツを笑うヤツがいたとしても、それはお前には関係ねえことなんだからな。

ゴーヤ いやいや、関係あるっすよ。だってゴーヤのブツブツはオレの問題じゃないっすか。

セロリ フフフ。そう思うか? 俺はあえて「違う」と断言するぞ。嫌われるとかバカにされるってのはお前の問題じゃない。お前をそういうふうに受け取る、相手側の問題なんだ。

セロリとゴーヤが<br />『嫌われる勇気』を読んだら

ゴーヤ うーん……。なんだかよくわからないっすね。それってどういう意味なんすか?

セロリ んじゃ、まずはこの本を読んでみろよ。その中に詳しく書いてあるから。

ゴーヤ『嫌われる勇気』……なんだかよくわからないけど、とりあえず読んでみるっすよ。ふむふむ……。

~時間経過~

ゴーヤ ざっと通しで読んでみたんすけど、これは確かにすごい本っすね。革新的な教えの数々に目から鱗が落ちまくりっす。対話形式で書いてあるから読みやすさが半端ないし。

セロリ だろ? 読みものとしても面白いから、普段はマンガとラノベしか読まない俺らでも内容がきちんと頭に入るんだよな。……で、さっき俺が言った言葉の意味は理解できたか?

ゴーヤ そっすね。完璧にってほどじゃないけど、なんとなくわかったっす。オレの容姿を見て相手がどう思うかなんて、結局のところ、自分にはどうにもできないという話なんすよね……。