お客様と長期的な関係を築き
スポーツ産業全体を盛り上げたい

川上:そうです。お客様は「用事解決ステージ」の段階で、実際にスキーが上達できるので感動します。さらに上を目指したい場合もそれをフォローする「継続ステージ」があるから感動し、リピーターとして何度も商品を購入したりサービスを活用することにつながります。

諸橋:これは先ほど私が話した、野球グローブの話にも当てはめられますね。お客様が野球グローブを買い(購入ステージ)、その後上手になり(用事解決ステージ)、愛着があるからボロボロになってもメンテナンスを繰り返して使い続ける(継続ステージ)。私たちは、その一連の流れの中で、どの場面でお客様のお役に立てるのか考えていけばいいですね。

川上:ええ。ゼビオの場合は、前回お伺いした通り「スポーツコングロマリット構想」があります。そこから考えると、例えば「テニス用品+スポーツスクール」、あるいは「ゴルフ用品+ドラッグストア+保険代理事業」などがありますね。このように多岐にわたる事業を組み合わせて「活動チェーン」に当てはめて考えていけば、お客様に提案できることは限りなく広がりそうですね。

諸橋:まさにそれは、グループ全体を巻き込んだ全社戦略に通じる話です。ゼビオが目指す方向そのものです。全社戦略で「感動価値」にこだわり、お客様と長期的関係を築き、結果、スポーツ産業全体を盛り上げていきたい。いくつか成果も見え始めているので、これからが面白くなります。

ゼビオの本社は福島県郡山市にある。諸橋社長は「これからも都会志向ではなく、地方の子どもたちの声に耳を傾け、その味方であり続けたい」という。

川上:今後もスポーツ業界を牽引する存在として注目していきます。本日は、ありがとうございました。

諸橋:ありがとうございました。

※次回は、12月3日(水)に掲載します。