もはや先進国では成長が止まったとみられてきたパソコン(PC)とスマートフォン市場。ところが、大手部品・半導体メーカーの直近の四半期決算を見ると、そのPC、スマホの恩恵により“過去最高”の売上高と利益を達成した2社がある。米インテルと村田製作所だ。
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インテルは、9月末に終了した第3四半期で、四半期ベースでは過去最高となる146億ドルの売上高をたたき出した。さらに、PC、サーバ、タブレット、携帯電話、IoT(モノのインターネット)向けMPU(マイクロプロセッサー)の出荷数量でも四半期ベースで1億個を超えた。同じく同社にとって史上最高となる記録だ。
この売上高は、連結業績の60%を占めるPCクライアント事業本部が前年同期比で9%伸びたことで達成された。「伝統的なデスクトップPCだけではなく、タブレット、2イン1(タブレットとノートPCの兼用機)など、従来PCのコアを使った新しい形のデバイスが売れているから」(江田麻季子・インテル日本法人社長)だという。MPU数ベースでの出荷数は、前年同期比で15%も伸びている。
自社しか作れない基幹部品
同様のことは村田製作所でも起こった。10月31日に発表された中間決算では純利益ベースで14年ぶりに過去最高益を達成。前年同期比で売上高は15%、営業利益は32%伸びた。特に、7~9月の第2四半期だけで見ると、売上高営業利益率で驚異の20%台を達成している。好業績の理由は前年同期比で14.3%、第1四半期比で30.5%伸びた、スマホなど通信機器向けの部品だ。