「彼女が亡くなってから、仕事ではないところで写真を撮ろうと思いました。今しかできないことをやろうと。以前から動物保護に関心があったのですが、ARKの存在を知り、創設者のエリザベス・オリバーさんに会いに行って協力させてもらうようになったのです」(原田京子さん、連載第21回)。

 つまり、ヤナセ東京支店で開催される写真展を含めて、すべて原田さんのボランティア活動による撮影である。

 メルセデス・ベンツのショールームで開催するのは12月が初めてではない。最初はヤナセ世田谷支店で7月12日から8月24日に開催されている。2度目は目黒支店で10月11日から25日まで展示された。

 原田さんやARKのスタッフがヤナセに持ちかけたのではなく、ヤナセの社員がARKを知っていて、すでに動物の里親になっていた。そこで写真展の会場を提供する話に発展したのだそうだ。そして3回目にヤナセ本社のある芝浦で開催されることになったというわけだ。

写真の力が人の心を揺さぶる

ショールーム(ヤナセ世田谷支店)の「アーク写真展」(写真:原田京子)

 ARKの設立は1990年、これまでに犬 3274 頭、猫 1390 頭を保護してきたそうだ。常時約350頭の犬と猫が保護されており、比率はほぼ半数である。

 2014年に入って、佐賀県など各地で小型犬の大量遺棄事件が続けて起きている。販売目的で飼っていた犬を遺棄するケースが大半で、11月18日には80頭の犬を遺棄し、ほとんど死亡させた男が栃木県警に逮捕されている。災害でも犬や猫はさまようことになる。彼らをシェルターに避難させ、里親を探すARKの活動は重要だ。

 ARKは関西、関東、名古屋など各地で写真展や里親会を開催し、新しい家族を探している。写真の影響は大きい。原田さんの写真は犬や猫の「人生」が表情に現われて、まるで動き出しそうな作品ばかりだ。「なんとかしなくちゃ」と思わせる力がある。

 今回掲載した写真は夏に開催された会場のものだ。クルマのルーフにいる猫など、本物かと思ったが。これは写真を切り抜いたパネルである。

 本田美奈子さんもかなり多くの犬や猫と暮らしていた。筆者が記憶しているのは、TBS「ザ・ベストテン」に出演した際、数匹の犬を連れてきて、里親探しをしていることを話していた場面だ。

 いったいいつのことだったのか、当時のビデオを所有していた知人に教えてもらった。この「ザ・ベストテン」は1987年12月10日に放映されたものだった。生放送である。