銀行・投資家からではなく、志に共感した人々からお金を集める仕組みが、クラウドファンディング。日米のクラウドファンディング事情に詳しい著者が、資金調達に成功した人々に徹底取材。クラウドファンディングを成功させるための「完全ノウハウ」を公開する。
日本でも1000万円を超えるプロジェクトが!
「自分の図書室を渋谷に作りたい!」
「世界一周旅行をしたい」
「絵本を出版したい」
「ドキュメンタリー映画を作りたい」
「自分のバーを開業したい」
「エステサロンを開業したい」
「ニューヨークで個展を開きたい」
「アプリを開発して世界を驚かせたい」
こんな大きなことをお金がなくて無理と思われますが、でもここにあげたものはクラウドファンディングで実際に夢をかなえた本当の案件なのです。
「クラウドファンディング」とはインターネットを通して、500円からの少額のお金を、不特定多数の人から集める仕組みのことです。
世界では5100億円(2013年)を超える規模に成長し、2025年には約10~11.5兆円規模になると言われています。(世界銀行調べ)個人においてもアメリカではすでに億越えの案件がごろごろでています。今までは、一部の人の間で話題になっていましたが、最近は一般の人でも「最近よく聞くクラウドファンディングとは一体何なんだ!?」と思っている方も多いでしょう。
日本でもここ1ヵ月の間に1000万円をこえる案件が2つも誕生しています。
ひとつは「がん患者が自分の力を取り戻すための場マギーズセンターを東京に」
(https://readyfor.jp/projects/maggiestokyo)という、女性2人で立てたプロジェクトです。このプロジェクトでは共感が共感を呼び1100人の支援者から60日間で2200万円以上を集めました。終了日間近で、インフルエンサーと呼ばれる影響力のある有名人からも多く支援され、700万円の目標金額を遥かに超えてしまいました。本人たちも驚きを隠せないプロジェクトでした。
もうひとつは、名古屋の小さなメーカーが始めた、フィラメントLED電球の開発資金を集めるプロジェクト
(https://www.makuake.com/project/siphon/)です。日本の照明を“ほんの少し良くしたい”との思いのもと開発しました。「こんなものものがあったらいいな」という商品は、各メディアでも話題となり1383人から1441万円を集め商品化に成功した案件です。