ヘッドセットをしていれば
「邪魔しないで」のアピールになる?

 一方、周りから邪魔されないための工夫として、上位機種には通話中にヘッドセットの部分が赤く点灯する「ビジーライトインジケータ」という機能を装備している。通話中であることがわかるので、うっかり話しかけることもないだろう。

 また、両耳のヘッドセットをしていること自体が、“集中しています”という意思表示になるという。

「オフィスワークでヘッドセットを常に着用することがまだ浸透していないので、最初は“感じ悪い”かもしれませんが、このスタイルが普及してくればオフィス全体の生産性は上がってくるのではないでしょうか」(八島氏)

 震災以降、日本でもコミュニケーションの手段としてUCに対する企業の関心は一段と高まったという。同時にオフィス向けヘッドセットの販売も急速に伸びている。

「働き手の不足が進む中で、日本はこれからもっと個々の人材の生産性を上げなければいけなくなります。オフィス内の作業の集中力を高めるアイテムとして、ヘッドセットの活用が1つの選択肢になると考えています」(八島氏)

 オフィスについては、これまで「コミュニケーション」や「チームワーク」の場として語られることが多かった。経済成長期のオフィスは、組織の仕事の中身がある程度均質化していて、周りが今何をやっているかがよくわかっていたので、チームの動きを合わせ、士気を高めるためにそれがよかった。

 しかし今では、仕事の内容が多様化し、分業化してきたため、周囲のメンバーの仕事の状況が見た目ではわからなくなっている。介入しないほうがいい場合もある。逆に個々のワーカーも、自ら自分の状況を表明していくことが、生産性を上げていくには必要なのかもしれない。

(取材・文/ダイヤモンド・オンライン編集部 指田昌夫)