メキシコで増産対応

 13年春、14年夏のリコール対象となったエアバッグは、世界で合計約600万個(自動車メーカーは、リコール対象を製造年で把握するため、対象台数は、これを超える約900万台となる)。これらは、助手席のエアバッグだった。

 一方、米国で各メーカーが実施していた地域限定リコールの対象は300万個弱で、その多くが運転席のものだ。

 運転席と助手席では、「商品の仕様が異なる」(タカタ関係者)。運転席の場合、乗員は大人で、正面を向いている。一方、助手席の乗員は正面以外を向いていることもあれば、子供の可能性もあるなど、想定するケースが広がるからだ。

 今回、ホンダやマツダが全米および日本で実施する回収調査は運転席が対象で、ホンダの純増分だけでも世界で約400万台。これに、タカタは主力のメキシコ工場で現在の月産30万個を、15年1月末をめどに45万個まで増産するなどして対応するが、ホンダの純増分だけで計算しても全て供給されるには、ざっと9カ月はかかる。

 部品メーカーのダイセルや、競合のオートリブ(スウェーデン)も部品を増産してタカタに協力する意向を示しているが、納入開始は半年後の見込み。さらに、態度を明らかにしていない独BMWと米フォード・モーターの2社が、全米でのリコール拡大に踏み切れば、交換部品が枯渇する状況はしばらく続く。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 池田光史)