あと一歩で2冠達成の
今後が楽しみな高校も

 なお、これに準じるのが鹿児島実業。サッカー選手権は2度優勝。野球は夏の甲子園での優勝はないものの春のセンバツでの優勝が1度ある。OBも野球では定岡正二、杉内俊哉、本田雄一、サッカーでは遠藤保仁、城彰二、前園真聖、松井大輔といったそうそうたる名前が並ぶ。また、神奈川の桐蔭学園は夏の甲子園優勝が1度、高校総体のサッカーでの優勝が1度ある。前橋育英は今回、選手権優勝をあと一歩で逃したが、高校総体での日本一は1度達成している。

 今後、夏の甲子園とサッカー選手権の両方で日本一になるとしたら、やはり星稜と前橋育英の可能性が高いだろう。また、野球もサッカーもトップレベルにあるという点では、中京大中京(愛知、夏の甲子園優勝は7度、サッカー選手権はベスト8が最高)や東福岡(サッカー選手権は2度優勝)、履正社(大阪)あたりも候補にあげられる。

 なお、東福岡は野球での日本一こそないが、総合的な球技の実績はすごい。ラグビー部は全国高校ラグビー大会で5度優勝、バレーボール部も昨年度の高校総体と選手権(春高バレー)の2冠を達成した。2014年度はラグビー部も選抜大会と合わせて2冠に輝いており、4度日本一になったことになる。OBも野球では村田修一、田中賢介、吉村裕基、サッカーでは長友佑都、本山雅志、ラグビーでは村田亙、竹下祥平などすごい顔ぶれがズラリ。日本のスポーツ界に貢献している代表的な高校といえるだろう。

 これまでも一つの競技に特化した強豪校というのは数多くあった。野球ならPL学園、松山商など、サッカーなら国見、清水商、藤枝東など、ラグビーなら秋田工、常翔啓光学園など、バスケットボールなら能代工、バレーボールなら藤沢商などだ。が、今は複数の部がトップレベルの高校が目立つようになってきた。ある運動部が活躍すると、それに他の部も刺激を受けて全体がレベルアップするというパターンだろう。ちょっとした変化ではあるが、高校スポーツ界には新たな風が吹き始めているようである。