親子断絶、結果ゴミ屋敷化!
もはや他人事ではありません

 同じ片づけでしょ? 何が違うの?
 あなたがそう思うのはごもっともですね。同じ「片づけ」だもの、自分の家も実家も同じだと──。

 実際、私が主催する「実家の片づけ」をテーマにしたセミナーにいらっしゃる多くの方が、自分の家の片づけと同じやり方をして「実家の片づけ」に失敗した方々です。

 つまり、ほとんどの方が従来の片づけ本にある方法(収納術や便利グッズの使用など)を実家の片づけに当てはめて失敗した方々なのです。
 なぜ、失敗してしまうのか。理由はたったひとつ。みなさん「自分の家の片づけと実家の片づけはゴールが違う」ことをご存じないからです。
 自分の家を片づけるゴールは「きれい」にすることであり、楽に家事ができることであり、めざすはモデルルームのようなおしゃれな家です。

 一方、実家の片づけのゴールは、「親が安心・安全・健康に暮らせる家」です。そして、ここがいちばん重要なのですが、親の家の主は親であり、子どもであるあなたではないということ。勝手に捨てていいものはひとつもないし、親の考えを無視して動かしていいものはひとつもないということです。

 私がこうお話しすると、必ずといっていいほど、

「でも、いちいち親の言うことを聞いていると何も捨てられなくなる」
 という意見が出てきます。

「親が亡くならない限り片づけるのは無理だから、そのまま放っておいたほうがラク」

 そんな声も聞こえてきます。「見なかったことにする」という逃げの論法です。