3年持たずに会社を辞めてしまったり、上司の期待どおりに育たなかったり。若手をめぐる私たちミドルのイライラは、なかなかなくなりません。もろく、折れやすい若者たちの側に問題がある。「ゆとり教育」こそが元凶なのでは?

 それも理由の一つかもしれません。
 
 でも、本当のところはよくわかりませんし、正しくはケースバイケース、「個人個人によって事情は違う」というところなのではないでしょうか?

 少なくとも私は、若者の非を論(あげつら)っているばかりでは問題は解決しないだろう、と思います。なにより、他責に終始するのは、オトナのとるべき態度としてイカガナものか。

 ここは俯瞰して考えてみましょう。問題の根は、組織の変容にこそあるのです。

ダイアローグの実践に
取り組み始めた大企業

 日経新聞の、こんな記事が目に留まりました。

  NEC、3000人の対話集会 グループの将来像討議

 NECは社員どうしがグループの将来像を話し合う大規模な対話集会を開く。グループ企業も含め、役職や年齢、部署を越えて、「NECにとってイノベーションとは」など4種類のテーマについて討議する。参加者は延べ約3000人にのぼる。

 集会は1回当たり約200人が参加。1グループ4~5人で話し合う。15分ごとにメンバーも入れ替え、できるだけ多くの人と話せるようにする。初回は17日に東京と大阪の計3カ所で開く。今後2ヵ月の間に国内外で計16回開く予定だ。
(NIKKEI NET  2009.7.22 07:00)

 仕事の現場では、言うまでもなく昨日・今日・明日のことに忙殺されます。もちろん、会社として中記3カ年計画などがあり、建前上は、全社員がそれを意識して日々の業務に取り組むことになっています。