強制的な休暇で構成される休暇体系
せめて有給休暇制度には裁量を

 しかし、法規制と義務化による行政は、ビジネス伸展へネガティブインパクトを与える。Association for Talent Development(ATD)の2014年総会の基調講演トピックスをみても、ハーバード・ビジネス・レビューのリポートをみても、組織を構成するメンバーへ最大限の裁量を付与すること、言い換えれば規制と義務化を極小化することこそが、組織の飛躍的な成長を実現するとする論調が主流であると私はみる。

 ビジネス伸展のためには、裁量の付与が不可欠であるという立場に立てば、有給休暇を取得するかどうか、付与された日数の中でどの程度の日数を消化するか、いつ消化するかについて、最大限に社員に裁量を与えることが必要だ。

 消化時期についての社員からの希望をふまえるとしても、消化することや消化日数について規制を設けてコントロールすること自体が、社員の裁量を損なうアクションであると言わざるを得ない。裁量を与えられることでモチベートされる社員からは、そもそも、勤務するか有給休暇を取得するか、何日有給休暇を消化するか、自由にさせてくれという声が、容易に届くに違いない。

 過長労働の管理は、休日出勤時の振替休日や代休取得の徹底や、有給休暇を取得できずに健康を損なわれた方などへの個別対応で対処するべきものではないだろうか。わが国の経済停滞の一因が、規制と義務化の行き過ぎにあるとみるのは、私だけであろうか。