エクセルは、ちょっとした工夫で作業スピードが上がります。さて、みなさん、エクセル計算を「=」から始めていませんか? 「=」で始めている方、必見です! 『ビジネスエリートの「これはすごい!」を集めた 外資系投資銀行のエクセル仕事術』の著者・熊野整氏による連載第4回。

作業スピードのちょっとした違いに
徹底的にこだわる

 拙著『ビジネスエリートの「これはすごい!」を集めた 外資系投資銀行のエクセル仕事術』では、見やすいエクセル、ミスのないエクセル、というテーマに加えて、「速いエクセル」というテーマもあります。速いエクセルとは、ショートカットキーの使い方がメインですが、キーボードのちょっとした使い方も紹介しています。

 外資系の投資銀行はエクセルの計算が本当に速い。少数精鋭で1人が3人分の仕事をこなすため、何においてもスピードが要求されるからです。また、エクセルの作業スピードを上げなければ、計算チェックに時間をかけられません。正確な計算をするためにも、とにかく作業スピードは重要になります。

エクセルの計算は「=」から始めちゃダメ!


 これは聞いた話ですが、ある外資系投資銀行の新入社員研修で、講師からエクセルの計算のお題を出され、その場で表を作らされたそうです。作成に要した時間は平均で15分くらい。その後、過去最速で同じ表を作った映像を見たら、なんと20秒で完成していたとか。作業が速すぎて、何をやっているのかさっぱりわからなかったそうですが……。このようにエクセルのスピードアップのための訓練は、どこの研修でも実施されます。

 また、ある外資系投資銀行に入社した友人が、入社初日に先輩から「マウスを使うのは禁止」と、さらりと言われたという話も聞きました。マウスを使わず、ショートカットキーを徹底して使えということでしょうが、これはかなり手荒いやり方ですね。