今回は、『二十四節気に合わせ心と体を美しく整える』の内容から夏の六節気の具体的な養生法を紹介していきます。夏は開花の時、あらゆる草花が繁茂して成熟します。方向は南、色は赤、真っ赤な太陽がこの季節を象徴します。ゴーヤ、山菜のような苦味、赤いトマトや玉ねぎなどを多めに食しましょう。急な運動はせず、早寝早起きして太陽の光に感謝することが大切です。

立夏(りっか)
新暦で5月5日~5月20日頃

「立夏」の頃は、次第に夏が近づいてきて、新緑がまぶしく、さわやかな風が吹く五月晴れの季節です。5月5日は端午の節句、鯉のぼりの風習は江戸時代からあったようです。菖蒲湯に入り、柏餅を食べます。5月15日の京都の葵祭は平安時代から続く行事です。

 夏は自分の本領を発揮する時です。冬に育み春に芽吹いた活動を形に表します。できることは思いっきりやりきってください。今がピークの時期、力を出し切るべきです。長い年月をかけた計画を実行し形にするまで頑張りましょう。きっと花が咲くはずです。

 立夏を迎えると、心臓の働きが活発になり、動悸が起きやすくなります。この場合は漢方では補血といって、体の栄養を高め潤いが必要になります。動悸や不整脈があれば楽観せずに、大事になる前に検査をしてください。

 トマトは夏にピッタリの食材です。暑がりや高血圧の人によいでしょう。涼血作用があり、血を綺麗にします。また、冷え性や美肌にも効果があります。赤い色素成分リコピンの抗酸化力は最近注目されています。ベータカロチンの2倍の効果があると言われ、シミ、しわ、ダイエット、若返りなどに効き目があります。