小満(しょうまん)
新暦で5月21日~6月5日頃

「小満」の季節には、命がしだいに満ち満ちて、草木が天地に茂って気温も上がってきます。蚕が桑の葉をいっぱい食べて育ち、紅花がいちめんに咲き、麦も収穫の時期を迎えます。

夏の養生法:トマトや玉ねぎなどを多めに食す

 太陽や血液の燃えるような赤が、この時期のキーポイントになります。赤い食べ物や赤い持ち物を利用しましょう。この色を仕事で意識的に用いたり、洋服、持ち物、インテリアに取り入れると運気が増します。南の方角に、赤い飾り物を置くのもおすすめです。旅行の方角も南がよいでしょう。

 老化の指標としては、「骨年齢」「血管年齢」「腸年齢」の3つが重要と言われます。血管を丈夫にするのも、老化させるのも、この季節の養生が大切です。血液の質を高め、血管壁や血管の管そのものを丈夫にします。

 スイカは、夏の風物詩。体熱の発散や利尿などの効果があります。日射病や熱射病にも有効です。高血圧の体質改善にも効き目があります。冷房に頼らず体温を整えますが、冷え性の人には向きません。

芒種(ぼうしゅ)
新暦で6月6日~6月20日頃

 芒とはイネ科の穂先の針のような突起のこと。「芒種」の頃は、麦が黄色に実って麦秋を迎え、それを刈り取ったらその後に苗代で育った稲を田に植える時期です。

夏の養生法:トマトや玉ねぎなどを多めに食す

 春に芽生えたものが繁茂し、実りをつける夏ですが、この季節は人間離れしたものを表す時期です。夏は芸術や文化、楽観的、自由奔放という意味を持ちます。周りの空気を読まずに自由気ままに過ごすのがよい時期です。ですから、この季節に自分を思いっきり花開かせるには、周りの意見など聞く必要はないのです。思うままに、どんな仕事でも自分の独自性を出して前に進むべきです。

 暑い時にはシャワーで済ませがちですが、健康のためにはこういう時期こそきちんと首まで風呂につかるのが大切です。汗をかきましょう。体表の汗だけでなく、体の奥からの汗が特にこの時期には必要です。足湯や半身浴も効果的です。汗は体温調節や血液の循環に重要な役割をはたします。

 蕎麦(そば)は、むくみ・のぼせ・うつ等を治し、イライラを解消します。不眠にも効果的です。体を冷やす効果があるので、生姜やネギ、わさびなどの薬味と一緒に食べると体温をうまく調節できます。蕎麦の成分ルチンはビタミン様物質と言われ、血管収縮作用、毛細血管の透過抑制作用、毛細血管壁を強くする効果があり、脳出血の予防に効果があります。