夏至(げし)
新暦で6月21日~7月6日頃
「夏至」は北半球では1年で昼が最も長く、夜が最も短くなる季節です。半夏(からすびしゃく)が生えはじめ、夏至日から11日目を半夏生(はんげしょう)といい、この日までに田植えを終えるべきとされています。
四季をバイオリズムで描くと、最も頂点の陽気盛んなころです。月でいうなら満月。すべてが満ちて、これからデトックスしていく時です。気の充実がキーになります。旅行に行ったり、コンサートでパワーを得たり、お祭りで盛り上がったりなど、自分なりの気の高揚法を見つけてください。気が血を動かします。逆に気の不足は血の滞りにつながります。
高血圧や心筋梗塞などの血管系の循環器病にもなりやすいので、血液の栄養と血管壁を丈夫にするような食生活を続けます。健康食品では、ミミズからとるルンブロキナーゼが、脳梗塞の後遺症の改善で有名です。食材だとサフランや紅花、いか、玉ねぎが有効です。
あずきは、心を穏やかにしストレスが改善できます。特に夏食べれば、心臓にもよいのです。体の中の水分代謝をよくするので、尿の出方や腫物を治し、むくみや下痢にも効果的です。散血作用もあるので、充血を治し解毒にもなり、目や痔の充血やダイエットにもよいでしょう。
小暑(しょうしょ)
新暦で7月7日~7月22日頃
「小暑」は夏の土用に入る手前の時期で、梅雨が明けて少し暑くなってきます。小暑から立秋までにだすのが暑中見舞い、立秋をすぎると残暑見舞いになります。7月7日の七夕は、五節句の一つで、織女星と牽牛星と天の川が見頃になり、願い事を五色(五行説の緑・紅・黄・白・黒)の短冊に書きます。
土用(各季節の変わり目の時期)が近づくことで夏の疲れが肌肉に現れやすい時です。顔のたるみや深くなる豊齢線の予防をしましょう。梅雨の湿気が体の中に残るため、むくみや水の滞りによってめまいやだるさを覚えます。顔は敏感な部位ですから、ポンポンと指先でたたいて刺激するだけで、効果はでてきます。顔の表情をいろいろと変えたり、指を口の中に入れてマッサージしてもよいでしょう。
この時期は筋力が低下しやすくなるので梅雨開けには散歩などがおすすめです。迫ってくる猛暑の前に、スポーツやトレーニングを行ってしっかり筋力を保つべきです。
夏の土用の体調不良には、昔から「うなぎ」と決まっていますが、実はこれは江戸時代に平賀源内が商売に困った鰻屋を助けるために仕掛けたイベントだと言われています。しかし実際にうなぎはこの時期には万能な食材です。気を養う作用があるので、元気のない時や体力の落ちている時に最適なのです。