「質問なし」がずっと続いており、この3月議会も一般質問なしとなれば、なんとまる5年に及ぶことになる。もちろん、最長記録の更新である。2011年の町議選で議員となった今期の議員は全員、一度も一般質問に立たずに任期切れを迎えることになる。まるで質問しないのが、大任町議会のルールであるかのようになっているのである。

 論議なき議会をわざわざ傍聴しようと思う住民がいるはずもなく、26席も用意された傍聴席に座る人はいない。年間の議会傍聴者数は2014年が2人、13年はゼロ、12年は1人という惨憺たる状態だ。まさに、形骸化したセレモニーだけのアリバイ議会となっているのである。

質問なしの状態がなんとまる5年
大任町議会の議員報酬は「口止め料」?

 そんな沈黙の大任町議にも、きちんと議員報酬が支払われている。月額23万6000円で、期末手当を加えると年間報酬は361万1000円。さらに、議場に通う交通費としての費用弁償が1日1000円支給される。これらがもの言わずにじっと議席に座っていることの対価である。議員報酬ではなく、「口止め料」とでも言うべきか。民主主義のコストとは、到底言えない代物だ。まさに究極の「怠け者の楽園」といえるのではないか。

 こうした地方議会の実態をどうにかしない限り、地方創生など夢のまた夢でしかない。まずは地方議会を変えることから始めるべきだ。地域住民の役に立つ議会に、変えるのである。それには、働かずに踏ん反り返って平然と報酬を手にする議員を、真面目に働く議員に取り換えるしかない。議会改革の最善・最良・最短の道は、メンバーチェンジである。その絶好の機会である選挙をないがしろにしてはならないと考えるのだが、いかがだろうか。

 しかし、そうは言っても「誰を選んだらよいか、皆目見当がつかないんだ」とお嘆きの方も多いのではないか。そういう方にこそ、きちんと働く議員の見分け方、選び方をまとめた拙著『トンデモ地方議員の問題』(ディスカヴァー携書)をお勧めしたい。統一地方選がいよいよ来月に迫っている。