[CFOフォーラム・ジャパン2014 CFO講演]
オムロンの企業力向上への取組
~逆ROIC経営~鈴木 吉宣 氏
オムロン株式会社 代表取締役副社長CFO

経営力――ルールの再構築

 会社の中にはさまざまなルールがあり、手順書がある。日本でつくられるものから海外子会社独自でつくられているものまで多種多様となっている。さまざまなルールは必要な都度つくられ、メンテナンスも十分ではなく、時の経過とともに体系も崩れ、現場では活用しにくいものとなっている。再度、各機能のポリシーは何か、またグループのルールは何か、エリア本社としてのルールは何かといったことを、グループ本社や地域本社の今後の役割を新たなマルチナショナルなグループ経営構造の姿と合わせ考えながら再構築している。かつグローバルの中で、どのようにルールをつくっていくかを考えなければならない。これからのグローバル経営への準備の一環として新しいグループ経営基盤の再構築を狙いながら、グループルールをつくり直している。それが今、私がリーダーとして取り組んでいるオムロングループルール策定のプロジェクトである。2016年度末の完成を目標に、現在は本社機能部門のポリシー、そして本社機能部門のルールが出来上がったところだ。今後エリア本社やカンパニーのルールづくりをこの1年かけて展開、再構築し、2016年度最後の一年で全体をブラッシュアップしていきたい。

 オムロンの経営理念である、「チャレンジ精神の発揮」「ソーシャルニーズの創造」「人間性の尊重」の現場での実践を、グループ全員が安心して専念できるようなグループルール、この夢の実現に向かって取り組んでいる。

経営力――グローバル・タテヨコ経営

 オムロンの経営力発揮の仕組みの一つに、「グローバル・タテヨコ経営」がある。タテは事業部、ヨコは機能部門である。中央集権制、事業部制、カンパニー制、持ち株会社制など、グループ経営構造にはいろいろあり、それぞれにメリット・デメリットがあるが、オムロンでは一部の分社とカンパニー制を維持しながら、そのデメリットを最小限にするため、この「タテヨコ」経営を推進している。事業部は、大きく分社も含め5事業部とその他事業開発本部からなる。子会社数は、国内外あわせて157社と、企業規模に比べて多い。分散は非効率であり、もっと集約していかなければならないと思っている。新興国内での法人統合を進める一方で、なるべくヨコ機能は、ビジネス・プロセス・アウトソーシングも含めて、エリアで集約しようと考えている。現在は経理・財務がその集約の途上であり、引き続き人事機能などもエリア本社の役割・権限とエリア経営の在り方を再度検討しながら構築していきたい。