にわかに信じがたいのですが、たとえば満員電車に乗っていると、女性が近寄ってきて「痴漢!」と叫ぶ。そして警察に突き出される。これを理由に、会社から「辞めるように」と迫られることが、実際にあったようなのです。

満員電車で女性がいきなり「痴漢!」
会社がセクハラをでっち上げることも?

設楽 その話は私も聞きますね。満員電車に乗っていて、女性が近くに来る場合は、絶対に危ない、ホントに……。警戒するべきでしょうね。会社が探偵社やコンサルティング会社などに、依頼することがあるのです。

 その社員が行く飲み屋にも、客のふりをして通うことがあります。そこで様々な情報を得たりして、社員をはめるようなことをするのです。女性関係がふしだらとか、借金が多いなどと、ねつ造をすることもある。会社員の多くは警戒心がないから、無防備でやられたい放題。自分が狙われている、と気がつかない人は実に多い。

 場合によっては、いくつかを組み合あわせることもあるようです。たとえば成績が悪いことに加え、PCの私的利用、さらに部下へのハラスメント、セクハラ、そして異性との関係などというように。こじつけで3~4つの理由をつくり、「お前は解雇だ!」と迫る。つまり「総合点解雇」。3つは危ないね。2つはともかく……。

 会社は団体交渉では、少なくとも3つは理由を挙げてくるものです。セクハラなどのハラスメントが、その1つに盛り込まれることが目立ちます。少なくとも、同じ会社の女性との関係は、厳に慎んだほうがいいと思いますね。

筆者 悲しいことですね。

設楽 そんな感傷に浸るようでは、会社では生きていけない。油断すると、タマがどこから飛んでくるかわからない。部下から足元をすくわれ、辞めさせられた部長もいますから。会社は、生き抜くことが困難な戦場なのです。


 次回は、設楽さんに取材をさらに試みることで、セクハラや労働組合、経営のあり方の闇に迫る。