大沢親分がいなくなり
発言に歯止めが効かなくなった!?

「週刊御意見番」は前週に行われたスポーツイベントを振り返り、大活躍をした選手に「あっぱれ!」、情けないプレーをした選手に「喝!」と評価する同番組の名物コーナーだ。

 以前「大沢親分」こと大沢啓二氏と張本氏が組んで出演していた時は、このように発言が物議を醸すことはほとんどなかった。この頃も張本氏が偏った意見を語ることはあったが、コーナーでの立場は大沢親分が主で張本氏が従。親分の存在が重しになって、張本氏の暴走を抑えていたわけだ。

 大沢親分が登場する時は必ず鼻歌を歌っていたが、これも「これから話すことはジジイのたわいない放言だから真剣に聴きなさんな」という空気づくりだろう。こんな自己演出も巧みだった。大沢親分も喝を入れたが、そこには選手に対する優しさが感じられた。競技を問わず選手の努力を認めていたのだ。張本氏の場合は「激励の喝」と語ることが多いが、親分の喝には「激励の」を入れなくても激励のニュアンスが含まれていた。張本氏には、そうした芸がない。だから今回のような騒動が起きるのだろう。

 大沢親分が2010年に亡くなってからは、張本氏と各競技で活躍したOB・OGが出演するようになる。誰もが輝かしい実績の持ち主だが、ほとんどが張本氏よりも年下で遠慮がある。張本氏の偏った発言に歯止めが効かないわけだ。

 張本氏の「あっぱれ」、「喝」のパターンは決まっている。自分がプレーし、最多安打などの記録を残した日本のプロ野球が一番で、そこからスターが出て行ってしまう原因となっているメジャーリーグが大嫌い。プロ野球と興業面でバッティングするJリーグも嫌いで、モータースポーツや危険が伴うニュースポーツも理解拒絶。その一方で高齢者や子どもたちが競技する姿は無条件で絶賛する。また、若い女性アスリート、たとえばフィギュアスケートの浅田真央などは「真央ちゃん」とちゃんづけで呼んで顔をほころばせる。要は野球以外はこれといったスポーツがなかった時代に育ったオヤジ気質なのだ。この番組の主な視聴者もその層だから、カズに対する発言もそう目くじらを立てることではないのかもしれない。

 だが、看過できない発言がある。「J2は野球でいえば2軍だから」の部分だ。