外国メーカー車の日本の登録車市場全体におけるシェアが、昨年8.8%と過去最高になったのは、エコカー減税対応車の導入が進んだこともあろう。特に、エンジンの排気量を小さくし過給器で出力を補うという、いわゆるダウンサイズターボによる輸入車の動向は、国産車にも刺激を与えた。

 今後は、このダウンサイズターボ車に加えてPHV(プラグインハイブリッド)、EV(電気自動車)、FCV(燃料電池車)が進化し、国産車との技術提携も含めてブランド力の差別化をどう進めていくかという課題が出てくるだろう。また、自動運転への技術力も国産車の動向と共に注目される。

外国車も含めたユーザー訴求の場、
東京モーターショーの復活を目指せ

 また、今秋の東京モーターショーにおける外国車の出展が限定されていることについて、日本市場との関連性を考えておきたい。

 10月末に開催される「東京モーターショー2015」では、海外メーカーの四輪・二輪出展は17社27ブランドと前回より増えたが、今回も米国、韓国、中国勢の出展はない。海外からの新規出展は、フィアット、ジープ、アルファロメオなどで、外国車は欧州勢が出展主体となるが、ボルボは出展を見送った。これは、日本市場に対する意欲の薄さだけでなく、中国企業が親会社となったボルボにとって、中国の北京・上海・広州のモーターショーとの兼ね合いを考慮したものと考えられる。

 世界の5大モーターショー(東京、フランクフルト、パリ、ジュネーブ、デトロイト)と謳われたかつての時代から、アジアにおける中国の市場拡大と共にモーターショーも北京、上海、広州がクローズアップされるようになり、反面、東京モーターショーの地盤沈下が取り沙汰されている。

 筆者は、東京モーターショーの前身を主催していた日刊自動車新聞社の出身であり、新聞社時代は大阪モーターショーを共催していた経験がある。現在は、東京オートサロンの実行委員会のメンバーでもある。

 それゆえに、輸入車も含む自動車業界全体で、東京モーターショーを再度盛り立てていくべき時期が来ていると考える。世界に発信する東京モーターショーが、世界で最も厳しい目を持つと言われる日本市場のユーザーに向けて、輸入車の明確な位置づけを確立すると共に、外国車メーカーも含めて環境・安全(インフラ含め)の先進技術を比較対象できる場へと復活することを望んでいる。