今回のビザ手続き簡略化は、商用・観光に限らず、イギリスやヨーロッパを訪れる中国国民に対してワンストップサービスを提供するためのものである、とイギリス内務大臣テレサ・メイ氏は述べている。

 以前、イギリス・ビザとシェンゲン・ビザの申請方法はそれぞれ異なっていて、中国人観光客に2つの全く異なるシステム間を行き来させており、一部の人々はヨーロッパかイギリスか二者択一せざるを得なかった。そこで、財力のある中国人観光客はロンドンをスキップして、パリやミラノで大量のショッピングをしている、という結果になってしまった。

 統計によれば、中国人観光客が22名増えるごとに、イギリスの観光業に就職口が1つ増えることになるという。イギリス政府は中国人観光客がイギリス経済振興となることに目を向け、この新しいビザ政策を打ち出したのだ。

イギリスだけでなく
各国が競って中国人客に便宜

 イギリスと同じように、ドイツのビザ申請手続きもかなり複雑だ。そのため、多くの中国人観光客が国の外に締め出されていた。隣国が門を開いて中国人観光客を歓迎し、観光業でしたたかに収入を得ているのを見て、ドイツもついに手続きの簡略化・短縮化に踏み切った。

 フランス・スペイン・イタリアなどがすでに中国人観光客に対してビザのクイック手続きを実施しており、発給にかかる時間は24時間から48時間である。より多くの中国人観光客および投資家を惹きつけるため、今回、ドイツはこれらの国々に追い付こうと決意した。

 ドイツ在中国大使館が6月17日に発表したところによると、中国国民のビザ申請手続きにかかる時間は5日から3日に短縮されるという。今年の年末前に一般の旅行客は2日以内にドイツビザを入手できるようになり、申請に必要な書類も減る見込みである。

 ドイツ在中国大使館によれば、すでに実施している簡略化措置は次のようなものだという。①今年5月1日より、48時間以内に発給される商用ビザに特急料金はかからない。②過去1年と比べ、1年/数年マルチビザの発給割合が明らかにアップしている。③渡航数の多いビジネスマンは最長5年間有効のシェンゲン・ビザを取ることが可能。