対して、Hanako世代女性は、スマホというモノよりも、それで何ができるかというコトを重視する、生活の中での体験が大切であるということがわかりました。

 もちろん、Hanako女性は、見た目重視で常に人から見られることを意識していますから、持っている自分を好きになれるようなモノを求めていました。

 プロジェクト終了後、2015年2月に発売した「シンプルスマートフォンBASIO(ベイシオ)」は、60代を想定ターゲットにしていますが、いかにもシニア扱いを避けるため、「おせっかいと配慮の違いを考えた」商品に仕上げています。

ファミリーマート✕サントリーの取り組み――コンビニエンスストアで、シニアにとって魅力的なペットボトル飲料を共同開発

 ファミリーマートとサントリーでは、今回のプロジェクト結果を受けて、コンビニの便利さも享受しながら「食」と「運動」で“若さ”をキープする積極的なシニア層の意識・行動に気づき、今後シニア層を取り込んでいけるチャンスがあることを確信しました。

 そこで共同開発商品として、キレイを意識した「アセロラコラーゲン」と元気チャージ「アセロラローヤルゼリー」の2種類を開発し、2015年4月14日にファミリーマート限定商品として同時販売しました。

 これまでにも、消費者として可能性を秘めていると言われるシニアについて、さまざまなリサーチを行なってきましたが、人口の多い団塊世代を中心に考えることがほとんどでした。

 今回のメインターゲットである“この先シニア”のHanako女性は、自己投資意識が非常に高い人たちであり、美容・健康意識が高いこと、またコンビニにまったく抵抗がない様子から、子育てから解放されれば個人消費に向くと感じました。また、意見の多かった価格や容量に関しても留意、その前後の世代も取り込める商品として展開しています。