「うまくいったら周囲のおかげ」
そんな謙虚さが成長の邪魔になる!?

 仕事で何かうまくいかないことが起こったとき、たいていの人は「どうしてダメだったのだろう」と自ら反省し、ダメだった要因を分析しますし、やりたくなくても上司から反省を迫られるでしょう。ところがうまくいったときにきちんと振り返りを行い、成功要因を分析し再現性を持てるようにしている人は意外と少ないようです。

「うまくいったら他人のおかげ、うまくいかなかったら自分のせい」といった日本人の謙虚さや美徳がそこには作用しているのでしょうが、個人の進化・成長という観点からすると、ときに謙虚さは邪魔になります。

 うまくいったのは自分の何がよかったのだろうか。周りのおかげであったとしても、周りの協力を得られたのは自分の何がよかったのか。普段からの良好な関係構築か、上手に共通のメリットを提示できたからか等々、失敗だけでなく成功についても自分軸で“反省”するべきで、そうすれば再現性を得られるようになります。

 人事には「できる人は何をやらせてもできる」という鉄則があります。成果をあげる人はそれまでとまったく異なる職種に移っても、成果を出せる。それは再現性を持っているからであり、再現性の有無は人事が面接で注目しているポイントの一つです。

「成功は自分のおかげ」という不遜も
自分の成長を阻害する

 一方、成果について尋ねたときに「自分はこんなプロジェクトを成功させました!」と胸を張って答えてくれる人もいますが、全員がその要因をきちんと分析しているかというと、やはりそうではありません。

「そのアイデアは誰が考えたんですか」と質問を重ねると、実は上司や周囲の指示で動いていただけだったりすることがあります。それが悪いわけではありませんが、言われた通りに動いている人と、自分でアイデアを生み出している人では当然、評価は異なります。そうした違いや自分が果たした役割の位置づけを認識できていない人はかなり多い。