ここで欠場しても
ファンの失望は少ないはず

 金本はフルイニング連続出場記録を更新中の主砲。チームの顔であり精神的支柱でもある。

 自身のブログを「世界の鉄人」と名づけていることでも解るように本人も鉄人の証しである連続出場記録更新に意欲を見せている。首脳陣も「右肩の具合が悪いのなら休め」とは言えないのだろう。だが、ファンは今の金本の状態で満足できるのだろうか。

 連続記録がかかると、こうした議論が出てくるのが常だ。連続出場の日本記録2215試合を持つ衣笠祥雄氏もそれと戦ったクチである。現役時代の衣笠氏は結果を出すことでそれを封じ記録を作った。金本もそのつもりなのだろう。実際そうなるかもしれない。

 だが、今の状態がしばらく続いた場合は金本自身が休むことを決断すべきではないか。阪神の外野手は金本がいるために競争できるポジションがひとつ少ない。金本が実力でポジションを維持しているのならまだしも記録更新に後押しされてキープしている状態なのだ。他の外野手も内心は納得できないだろうし、これでは若い選手は育たない。

 フルイニング連続出場はすでに世界記録であり、まず破られることはない。守備の負担をなくして代打出場でも連続試合出場は継続できる。

 いや、ここは思い切って完全に欠場し、故障をしっかり治して完全な状態になってから復活することを考えてもいい。金本の偉大さはすでに多くのファンの心に刻まれている。記録が途切れたとしても、ガッカリする人は少ないだろう。

 不安の眼差しの中で作られる記録か、それともウイークポイントのない戦いと完調に戻ったうえで金本がプレーする姿か。ファンが望むのは、おそらく後者のはずである。