「他人の子を夫に育てさせる」倫理観の欠落した悪妻と、自由気ままな妻を疑いつつ何も言えない弱い夫という不自然すぎる夫婦……まるで加害者と被害者が一つ屋根の下で暮らすような生活が長続きするわけはなく、早晩終わりを迎えるのは目に見えていました。いよいよ2人の離婚を決定付ける出来事が起こってしまったのです。

 哲人さんによると3年前(子が3歳のとき)から妻はパートタイマーとして働き始めたそうですが、勤務時間は10時から17時だったにもかかわらず、妻の帰宅が19時を過ぎるということが何度もあったようなのです。妻は「会社がなかなか帰らせてくれない」と不満をタラタラと言っていました。とはいえ息子さんを保育園まで迎えに行く時間は決まっているので、保育園に迷惑をかけたり、哲人さんが代わりに早退をして迎えに行ったり、ママ友に預かってもらったりせざるを得なくなることがありました。

「後で分かったことですが……」

 哲人さんはそのように前置きをした後、事の真相を暴露し始めました。どうやら妻の帰宅が遅れた本当の理由は仕事ではなく、元彼だったのです。「仕事だから」と言いながら、実際は元彼と会っていたようなのです。

「僕もちょっと言いすぎたのかもしれませんが、でも……」

 哲人さんは妻が家庭や子どものことより、元彼を優先していたことがどうしても許せなかったそうです。この期に及んで哲人さんはようやく堪忍袋の緒が切れてしまったようで、妻に向かって今まで貯め込んできた不満を、とうとう爆発させてしまったのです。

妻は息子を連れて実家に
裁判所から届いた通知に震えた

「いいかげんにしろよ!お前、自分が何をやっているか分かっているのか?これ以上、振り回されるのはこりごりだ!」

 結局、この件の直後、妻は息子さんを連れて実家へ戻ってしまったそうです。哲人さんに断りを入れずに無断で、です。さすがの哲人さんも「離婚」の二文字を覚悟せざるを得ませんでした。

>>後編『やっぱり息子は自分の子でなかった!元彼との再婚のつなぎに使われた悲劇の夫(下)』に続きます。

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