オーケー進出で関西スーパー業界が激変!それでも地元スーパーが健闘できたワケPhoto:PIXTA

2025年は、関東・関西ともにスーパーマーケットが大きく動いた年だった。特に都市部で目立ったのが地方からのスーパーの出店ラッシュである。今回は関東と関西のスーパー業界では何が起きていたのか振り返る。(フードコンサルタント 池田恵里)

【関東のスーパー事情】
トライアルGOの都市型モデルと、バローの大型進出

 まず、関東のスーパーで起きた異変を2つ挙げよう。

 ひとつは、トライアルGOの小型化。もう一つは12月に出店したバローでは部門別の強化で追従させない戦略を打ち出していることだ。

<トライアルGO:都市部の隙間を埋める“小型フォーマット”>

 九州発のEDLP(Every Day Low Priceの略。低価格で売ることを戦略とする)モデルのスーパーなどを展開するトライアルホールディングスが、西友を子会社化。「トライアルGO」という小型店を都市部に進出させた。

 都市部は出店余地が限られるため、小型店でないと進出が難しいとされる。

 九州で展開されていたトライアルGOは、11月に関東で出店し話題となったが、今後“日常使い”として根付くには、弁当だけでなく生鮮への取り組み強化が不可欠であろう。

<バロー:約600坪フォーマットで東京へ>

 東海地方で影響力の大きいバローが東京へ12月に進出。オープン直後から視察客が殺到し、名古屋から車で来た来店者もいたとタクシー運転手が語るほどだった。

 バローでは部門別の強化で、他社を追従させない戦略を打ち出している。