『いつまでたっても行動できない人が口にする“言い訳”』
それを教えてくれるのが、400以上のチームを見て「人と協力するのがうまい人の特徴」をまとめた書籍『チームプレーの天才 誰とでもうまく仕事を進められる人がやっていること』(沢渡あまね・下總良則著、ダイヤモンド社刊)だ。「チームの空気が変わった」「メンバーとの関係性が良くなった」と話題の一冊から、その考え方について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
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「同じ場所で立ち止まっている人」の口癖
職場には、「本当はやりたいことがある」と言いながら、何年も同じ場所に立ち止まっている人がいます。
口にする言葉は、だいたい同じです。
「業務が忙しすぎて余裕がない」
「会社が認めてくれないから動けない」
「成果が出るかどうかわからない」
たしかに、仕事は忙しい。
提案しても、簡単には通らない。
でも一方で、同じ環境のはずなのになぜか“やりたいことを次々に実現する人”も存在します。
実現できない人の共通点は何か。
それは、「挑戦は、業務時間の中でやるものだ」と思い込んでいることです。
まずは「業務外」ではじめてみる
やりたいことができずに立ち止まっている人ほど、
「正式に認められてから」
「業務として時間をもらえてから」
動こうとします。
しかし現実には、何も始まっていない段階で、時間や予算をもらえることはありません。
そこで『チームプレーの天才』という本は、このように提案しています。
まずは業務時間外で何か新しいことを試してみるのも手です。
――『チームプレーの天才』(246ページ)より
「業務である」というプレッシャーがあると、本来の力を出せないことも多い。
だからこそ、時間外のほうがむしろ自由で試しやすい。
静かな場所で、誰にもジャッジされず、小さく始められる。
これが、やりたいことを形にできる人の最初の一歩なのです。
成果が出てから、提案する
「そんなの、タダ働きじゃないか」
そう感じた人に向けて、さらに同書はこう続けます。
何かしらの成果が出たタイミングで「じつはこんなことやっていました」「業務外でこんなこと学んでいました」と種明かしすればいい。
――『チームプレーの天才』(246ページ)より
まずは裏側で小さく挑戦し、成果が出たら見せる。
この順番が大切なのです。
提案してから始めるのではなく、始めてから提案する。
この流れにすると、周囲の反応は一気に変わります。
「本当に成果が出るの?」という疑いではなく、「じゃあ業務として進めよう」と、賛同が得られやすくなるのです。
最後に必ず言うべき「ひと言」
そして同書は最後に、こう念押ししています。
ただし、最後に必ずこう提言してください。
「次からは“業務”として、会社の時間とお金でやらせてください!」
――『チームプレーの天才』(246ページ)より
成果を出したのなら、遠慮する必要はない。
むしろ、会社のリソースを使って加速すべきだ、と。
“業務外の挑戦”はあくまで助走。
そこから先は、堂々と正式な支援を求めていいのです。
「小さく始めて、成果が出てから見せる」
あなたも今日から、試してみてください。
その小さな挑戦が、未来のキャリアを大きく変えていきます。
(本稿は、『チームプレーの天才 誰とでもうまく仕事を進められる人がやっていること』の発売を記念したオリジナル記事です)







