ここからの具体的な野望はありますか?
川村 宮本さんはここからどんな野望がありますか?
宮本 将来は何をしているかわからないです(笑)。ただ、グーグルアースに先にやられてしまいましたけど、航空写真を丸ごと貼り付けた地球儀みたいなコンテンツを、3Dとかデジタルの技術を使ってやりたいっていうのはずっとありました。そういう意味では今のグーグルアースもインターネットの技術があって出てきたもので、ハードの進化を待ってまだまだできる領域は山ほどあって、自分がどれに手をつけるのか、見えていないところがあります。
川村 ハードから生まれるソフトもありますもんね。
宮本 目先の話で言うと、WiiUを家のリビングで使ってほしいと思っていて、大きなテレビがあって、小さいテレビとしてのタブレットがあって、どっちかで遊ぶこともできるし、両方を使って遊ぶこともできる状況を作りたいなと。今、WiiUを使ったゲームもいろいろと作っていて、『スターフォックス』(※1993年に発売されたシューティングゲーム)を久しぶりにリメイクしたりもしています。
川村 本当ですか? 僕の周りにも「スターフォックスを映画にしたい」というクリエイターが何人かいますね。
宮本 海外でも『スターフォックス』を下敷きに人形のアニメがゲリラ的に作られたり、けっこうホットなんです。それに、もともと『スターフォックス』は、「『サンダーバード』の後にやりませんか?」とイギリスの放送局とかから声をかけてもらえんかなと妄想して、ラブコールのつもりで作ったんです。でも、何もリアクションがなくて、僕らとしても「だったら、そのうち人形アニメでも作ってみようかな」と思っていたくらいで。
川村 僕は『スターフォックス』は、映画でなく、テレビシリーズで観たいですね。それこそ『サンダーバード』みたいなやつで。
宮本 オンラインストリーミングのようなサービスが出てきたので、テレビシリーズも出口が増えて、作りやすくはなりましたよね。
川村 実現する日を楽しみにしています!
(2014年9月 京都・南区の任天堂にて)