「頑張る」のは、もうやめよう。やる気に頼る人ほど挫折する“継続のワナ”
【高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格!】――しかも、首席合格とわずか3点差のほぼトップ合格!『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)の著者は、中学3年生のときに「東大合格」を宣言。高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格を目指したけれど……全国模試は「偏差値45」。そこで、徹底的に「国語」鍛えるという“大逆転の勉強法”を編み出す。勉強の大半を「読書に費やす」という常識外れの戦略で、全科目の成績が軒並みアップ! すべての科目は結局、国語の力がモノをいうことがわかった。コスパとタイパを徹底し、四コマ漫画や恋愛ゲームで楽しみながら学力を高める方法から勉強への合理的なモチベーションの高め方までを徹底指南。超★実践的な成績アップ法を初公開する。
※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

やる気を1ミリも信じない僕の「なんでも手帳」
意志の力に頼らない「仕組み」づくり
僕が思いついたことをなんでも書き込む「なんでも手帳」に書き込んでいたドイツ時代の勉強法で、面白いものをいくつか紹介したいと思います。
基本的に僕は、人間の(というよりも自分の)やる気というものを1ミリも信じていません。ですから、やる気に頼らず、どうにか勉強できないかに知恵を絞り、思いついた方法を手帳にメモって、片っ端から実践してみました。
屍の山に咲いた一握りの成功
即ボツ! 脳と筋肉の残念な連携プレー
うまくいったものはほんの一握りで、その陰には何倍もの「失敗」が潜んでいます。完全な失敗に終わったのが、野球のバットで素振りをしながらの勉強です。
僕は野球好きで素振りを日課のようにしていました。その素振りという習慣に学習を紐づければ、難なく勉強できると考えたのです。タブレットにドイツ語の単語などを大きく表示させ、素振りをしながら覚えようとしたのですが、単純に素振りを何百回もするには体力が持たず、一度試しただけで“即ボツ”にしました。
失敗作が「最高の勉強法」に化けるまで
たった一つのルール変更が生んだ奇跡
いろいろと実践した結果、最初は「ボツだな」と思って却下したものの、改善したところ“最高の勉強法”になったケースもあります。
ドイツ語の単語を覚えるため、地下鉄を利用して帰宅する際、ひと駅手前で降り、歩きながら覚えようという作戦を試したときのことです。結局、ひと駅手前で降りて歩くのが面倒になり、最寄り駅で降りるようになってしまったのです。
ところが、少々発想の転換をしたところ、この勉強法は“最高の勉強法”に化けました。それは、「ひと駅手前で降りる」のではなく、「ひと駅わざと乗り過ごして降りる」とルールを変えた途端、好転したのです。
人間の「面倒くさい」を逆手に取る技術
人間は、何かを“やる”という能動的な行動の引き金を引くのは面倒で苦手ですが、何かを“やらない”という受動的な行動を選ぶのは得意中の得意です。
ひと駅手前で「降りる」という能動的な行動の引き金を引くのは面倒でしたが、最寄り駅で「降りない」という受動的な行動の引き金を引くのは容易だったのです。
「やる」より「やらない」が継続のコツ
社会人でも、運動不足解消のために「ひと駅手前で降りて歩きましょう」という提案をよく見聞きしますが、それは「最寄り駅で降りず、乗り過ごしてから歩いて戻りましょう」に変えたほうが継続性は高いと思っています。