右傾化・先鋭化する自民党に対抗するには
どんな政策を打ち出すべきか?

 民進党の良い部分は、女性ばかりではない。安倍政権の長期化に伴い、自民党が大きく右に舵を切り、安保法制が実現し、その先の憲法改正へと突っ走っている中で、リベラル政党としての民進党の存在意義は高まっている。

「私は安倍政権というのは、保守というよりも革新的な部分を持っているのではないかと思っています。私が考える保守というのは、昔から伝わってきた様々な制度や仕組み、人間関係を継承しながら、メンテナンスしてゆく穏健なものではないでしょうか。ある意味でそれをリベラルと言ってもいいのですが、こういう人たちが今の自民党では虫の息です。

 安倍政権は、保守の名のもとに、どんどん右に先鋭化していって、意見の異なる勢力の粛清を進めてきました。その結果、石破茂さんとか谷垣禎一さんのような穏健なリベラル勢力が自民党で何も言えなくなっています。いっそのこと彼らは自民党を飛び出して民進党に入ってもいいんじゃないかと思うくらいです。

 そういう意味で民主党が議員数を増やして民進党となり、穏健リベラルの受け皿として大きくなって政治の選択肢の1つとして有力になってきたのは悪いことではないと思います」

 民進党が政権を担うためには、今後は与党に対抗できるだけの政策の立案が鍵となる。では、民進党にはいかなる政策が必要だろうか。

「政策的にも安保法制反対だけでは弱いし、旬は過ぎています。私が思うに民進党が打ち出すべきなのは、自民党が弱い女性向けの政策。それと、これまで安倍政権の高い支持率を支えてきたのは、アベノミクスを始めとする経済政策がうまくいっていたからですが、民主党はそれに対する対案を出せていませんでした。

 アベノミクスというのは、大企業優遇で霞が関との関係を引きずったままの政策ですから、民進党が打ち出してゆくべき経済政策は、徹底した規制緩和。そして、セーフティネットを充実させ、格差是正を進めるような方向でまとめるべきでしょう」

 根本的に名前が変わっただけで、民主党とは違いがないという民進党。もう一度政権担当能力のある最大野党として影響力を持つには、民主党のときからの懸案である内部のまとまりの悪さを解消することと、自民党のアベノミクスを真っ向から否定できるような有効な経済政策を打ち出せるかどうかが、カギになるだろう。

 与党自民党の一強の状態が続くと、政権に慢心が生まれ、政治に緊張感が欠けてくる。能力の高い女性議員たちを中心として民進党には将来、政権を担う可能性のある最大野党に成長することを期待したい。