女性議員の数が増えている昨今、「○○ガールズ」と呼ぶ風潮も広まった。しかしいったい、自民党女性議員の誰が「安倍ガールズ」で、その序列はどうなっているのだろうか?政治評論家の鈴木哲夫氏に解説をしてもらった。
安倍ガールズNo.1は
深い信頼関係で結ばれた稲田朋美氏
近年、日本の政治報道でよく使われる言葉に「○○ガールズ」というものがある。
選挙で風が吹くと、与党、野党とも大きく議席を伸ばす。それで大量当選した新人議員のことを首相や党の実力者の名前に因んで「○○チルドレン」と呼ぶが、2009年の衆院選では小沢一郎民主党幹事長が擁立した新人候補に女性が多く、当選した女性新人議員は、「小沢ガールズ」と呼ばれた。
安倍晋三政権でも多くの女性新人議員が活躍し、特に安倍首相と近い女性議員は「安倍ガールズ」と呼ばれている。
「テレビが政治的に公平性を欠いた報道をすれば、電波停止もありうる」と暴論を吐いた高市早苗総務相や原発事故後の除染について「年間被曝線量の上限には科学的根拠がない」と発言し、謝罪するハメになった丸川珠代環境相、「歯舞(はぼまい)群島」が読めなかった島尻安伊子沖縄北方担当相など、最近、安倍ガールズたちが何かとかしましい。
そんな安倍ガールズの筆頭格といえば、稲田朋美自民党政調会長が挙げられる。また、安倍ガールズ以外でも、野田聖子氏や小渕優子氏など力のある自民党の女性議員は少なくない。
安倍首相は、「女性の活用」を打ち出しており、今後も女性議員の活躍に注目が集まる。そこで、現在の自民党における女性議員のポジションや実力、そして女性総理に一番近いのは誰かを、政治評論家の鈴木哲夫氏に聞いた。
「近年は女性議員の数が増えており、ひとまとめにして『○○ガールズ』と呼ぶわけですが、安倍ガールズの場合、安倍首相に特に寵愛を受けている人と、その他大勢の2つに分けられます。安倍ガールズにはランクがあって、トップはやはり、皆さんご存じの稲田朋美さんです」
稲田政調会長といえば、保守の論客として知られ、安倍首相と政治信条が近い。国会議員になったのも、郵政解散の直前に自民党で南京事件の講演をした際、当時幹事長代理だった安倍氏の目に留まったからだと言われる。だが鈴木氏によれば、2人の信頼関係は単に思想的に近いというだけのものではないという。