新宿の主役「ルミネ」
東急プラザ銀座のオープンで銀座が賑わっていますが、新宿も新たなエリア開発が進みさらに人が集まる街へ進化し始めています。日本最大の乗降客数を誇る新宿の新南口に、駅直結のルミネの新業態、「NEWoMan(ニュウマン)」がグランドオープンしました。
すでに新宿においてルミネはルミネ新宿店(ルミネ1、2)とルミネエスト店を展開し、売上は900億円ほどあります。これにニュウマンが加わることで1000億を超える規模になることはまちがいないでしょう。
しかし、ニュウマンの開業は単なる売上拡大だけを狙ったものではないようです。ニュウマンはルミネにとって、またJR東日本にとってどんな狙いをもった店舗なのでしょうか。ニュウマンのグランドオープンを機に考えてみます。
新宿駅の乗降客数は世界一
新宿は日本でも最大のマーケットポテンシャルのある街です。
新宿区の面積は18.23平方キロメートルで都内13位。区内世帯数は18万2865世帯で11位、夜間人口も31万6922人で12位となっています(2010年度国政調査参照)。このデータだけでは日本最大の街とは呼べそうもありません。
ところが次のデータに新宿という街の最大の魅力が表れます。それは、昼間人口。新宿は実に77万94人で3位。さらに2020年の東京都人口予測では84万3000人で千代田区、港区を抜いて1位になるとされています。この昼間人口の多さが新宿という街のポテンシャルでもあるのです。
さらに同区の人口ピラミッドを見てみると新宿の特徴が表れます。日本全体の人口構成と決定的に違うところがあるのです。それが、生産年齢人口です。
住民基本台帳人口による年齢3区分別人口比率では新宿区の15~64歳の生産年齢人口は23万4676人。3区分内での生産年齢人口比率は71.5%と非常に高くなっています。日本全体では62%程度で、生産年齢人口は現在も減少傾向にありますからその差は歴然です。