これまで、投資初心者のための基本ルールをいくつかご紹介してきました。ここまで読んで、「よし、いろいろと勉強してみよう!」とアイデアが湧いてきた人は、
この連載を何度も読んで本質をつかんだうえで、自分なりの投資スタイルを確立
してガンガン儲けてください。シロウトであっても、ちゃんと勉強し、アイデアを持って投資すれば、そこらのプロには負けないはずです。
反対に、この本をここまで読んできて、「ああ、投資って面倒だなあ。勉強するのは大変だなあ。何か一攫千金を狙える投資はないのかなあ?」と感じた人は、
銀行預金に限る
と思います。確かに預金は金利が低いし、面白くないし、メリットがないように感じるかもしれません。ただ、国が1000万円まで保護してくれるし、元本割れの心配もないので、安心して自分の本業ビジネスに打ち込めます。そういうタイプの人が投資でリスクを負うのはお薦めできません。それよりも本業でがんばって儲けるのが一番だと思います。
これまでは銀行預金で
大儲けできた?
とはいえ、これまで全資産を銀行預金で持っていた人はかなり多いのではないでしょうか? このような人は、かなり得をしていたと言えます。「え? 利息もほとんどついていないのに、得をしていたってどういうこと?」と怪訝な顔をする人もいるかもしれません。実は、これまでのように
物価が下がっていくデフレの時代には、預金が最高の投資先
だったのです。デフレとは、デフレーションの略で、モノの値段が下がり続けることです。例えば、100万円したパソコンが10万円になる、1億円の住宅が2000万円になるというように、デフレによってモノを持っている人の資産価値は大きく下がり、現金の価値が高くなることを言います。