旧NISAに眠る資産、どうする?“そのまま放置”のリスクと対応策【投資相談のプロが解説】写真はイメージです Photo:PIXTA

「旧NISAの口座にある投資信託、どうすればいい?」新NISAがスタートしてからそんな疑問を抱える人は少なくない。非課税期間はまだ残っているから、と判断を先送りにしたまま時間だけが過ぎていくこともあるだろう。資産形成のプロ・井出真吾氏が、旧NISAの対応策をQ&A形式で解説。資産の扱いに迷ったときに考えるべきポイントとは?※本稿は、井出真吾『井出真吾の投資相談室 63のQ&Aでわかる安心運用』(日経BP 日本経済新聞出版)の一部を抜粋・編集したものです。

旧NISA口座の資産には
2通りの選択肢がある

Q 旧NISA口座で保有の投信はどうする?

Ans. 旧NISA口座で投資信託などを保有している場合の考え方は意外とシンプル。新NISA口座の年間投資枠に余裕があるか否かで判断すればいい。旧NISA口座で保有し続ける場合は、非課税期間内の売却を忘れずに。

 よく「旧NISAはどうすればいいですか?」と聞かれます。同じような疑問、悩みを抱えている方も少なくないかもしれません。答えは割とシンプルで、新NISAの年間投資枠360万円を使い切る予定か否かで2通りに分かれます。

(1)新NISAの年間投資枠360万円を使い切る予定の場合

 旧NISA口座で保有している株式や投資信託はそのまま置いておき、旧NISAの非課税期間が満了するまでに売却しましょう。こうすることで、新旧NISA両方の非課税投資枠を最大限活用できます。