またもや起きた不正
なぜ体質が変わらないのか?

 三菱自動車が過去、倒産寸前まで追い込まれた原因の1つがリコール隠しだった。にもかかわらず、またもや不正を起こした原因は何だったのか?マネジメントによる押しつけやモノ言えぬ体質があったのではないか、もしくは、パートナーである日産自動車からの圧力があったのではないかなど、記者たちから厳しい質問が投げかけられた。

相川社長 数字をいい燃費に見せるということが起きたわけですが、なぜ不正までしてやろうとしたのか。そこまでは分かっていません。また、私としてはこの件について、(直前まで)把握をしていなかった。これについては、経営として責任を感じています。

 (4月13日まで報告を受けていなかったことに対して)当初、不正だとは思っておらず、日産様のトップと中尾(副社長)がやり取りをしていたわけですから、そこは開発のトップ同士がやっていることで、本来はそこで解決しているかなと思います。そこで解決できなかったから、ここ(社長)にまで上がってきたと。しかしいずれにしても、悪い話をもっと早く上げることについては、まだまだだと改めて思いました。

 しかしまずはこの問題を解決し、再発防止をするのが私の責任を果たす事だと。それ以上のこと(引責辞任など)は、今は考えていません。

中尾副社長 経営体質が変わっていないのでは?という見方があるのは重々承知しています。2000年以降、少しづつ積み重ねるように改善をしてきましたが、全社員にコンプライアンス意識を徹底することの難しさを感じています。非常に無念であり、忸怩たる思いです。

 不正に関わった人間は複数います。1人ではない。意図的に下方(のデータ)を取っているのは認識していますが、どこまでが関与しているのか、人数まではまだ調べられていません。

 (日産からの指摘がなければ発覚しなかったというのはおかしくないかとの質問に対して)確かにおっしゃる通りで申し訳ありません。社内自浄作用が働いていないということで、これから起こった原因を明らかにして、社内プロセスを変えて行く必要があります。

 (マネジメントからの圧力については)それはなかったと思います。新車開発をやるときには目標設定をします。そのときに燃費目標は「これを目指してやっていく」と出し、その後マネジメントが集まる会議で車種責任者が承認されます。競争の世界だから、高い目標を掲げ、チャレンジングに進めるべしとはしていますが、技術的エビデンスがあってこそ。確かさがないものを「それでいけ」ということはありません。

 (日産からの要求水準を満たすためか?との質問に対して)それはございません。燃費目標は日産様とうちが一緒になって決める。また、開発自体はわれわれが責任を持ってやってきました。できなければできないと言えばいい。しかしなぜ言えなかったのかと…。今後調べて行くべきところです。

横幕執行役員 (不正を行った)当時の性能実験部長は「私が指示をした」と言っています。しかし、指示を受けた人間のヒアリングがまだできておらず、会社としてそれが事実かどうか、まだ分かりません。この部長1人のせいにするということではなく、もっと上の人間の指示があったかどうかも含めて社外からの点検も受けながら、事実を調査していきます。