ストレスを失くすコツは
その原因を考えないこと

でも、感情は天気のようなもの。曇りの日があってもそれについて悩む必要がないように、一時的な思考や感情に悩む必要はありません。

私たちはいつでも、自分の経験について新しい考え方をして、自動的に意識を別の方向に向けることができます。すると瞬く間に、人生を全く新しい視点で見られるようになります。感情とは、そのときの思考が形になったものだということがわかれば、あなたはどんな感情にも支配されたり左右されたりしなくなるでしょう。

頭の中が取り散らかっているから、電話をかける手を止めたり、ひとまずメールを送るのをやめたりした経験がありませんか?重要な決断を下そうとしている友達に、「一晩寝て考えてみたら?」と勧めることもありますよね。

それは、次の日の朝は、違う見方ができるかもしれない、あるいは気分が変わっているかもしれないと、私たちは知っているからです。思考にはそういう性質がありますから、いつだって気が変わる可能性があります。ただ、それを自分でコントロールすることはできません。潮の満ち干きをコントロールできないのと同じです。

不安やストレスを減らしたいなら、答えは、状況を分析したり、思考を分解することではありません。

そこで役に立つのが感情です。あなたの感情は、あなたが明晰な頭脳や視点で物事を見ていないかもしれないことを教えてくれる、頼れるガイドです。「いまブレーキを踏んで」と警告してくれる、ダッシュボードの点滅ライトと同じです。感情はあなたを通じて自己表現するシステムの論理であり知恵なのです。