これまで、プラスに働く声の出し方や話し方を伝えてきましたが、反対にマイナスに使えるシーンもあります。断ることが苦手だったり、お願いされるとついやってしまったりする人は使ってみてはどうでしょうか。
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気弱な人ほど覚えておいて損がないテクニック

 商品の勧誘など相手からの誘いを断りたい、あるいは相手を拒絶したいと思っても、性格的に優しすぎて、はっきり「NO」と言えない人がいます。

 言葉では「NO」と言っても、言い方が優しいので相手には伝わっていないこともあります。

 そんな人にとって簡単な「NO」を伝える方法があります。

声にメリハリをつけないことです。

 あえてメリハリをつけずに、徹底的に平坦な話し方をしてみましょう。

相手「明日空いてる?」
自分「すみません。予定が入っています」
相手「では来週半ば頃はどう?」
自分「あいにく、しばらく予定が立て込んでいるので時間が取れません」
相手「なら、いつあいているの?」
自分「まだ、先が見えません」

 こんな感じのことを淡々と冷静に言われたら、さすがに相手は「あれ? 嫌われているかな?」と察してくれるのではないでしょうか。

 冷静に、理論的に、淡々とした話し方で攻められると、自分が相手にされていないような感じがして結構ダメージを受けてしまいます。

 対面で話している場合なら、無表情をキープし、相手の顔をしっかりと見据えて言えばより効果的。言葉遣いはあえて丁寧にしたほうが、クールな感じがしてグッドですね。

 ただ、この話し方は相手に対して印象がよくありません。断ることが苦手だったり、いつも安請け合いして損をしたりする人に、効果的な手段です。