「マスターから聞いたんだけれど……」

 万が一、亮さんが妻に対して、そんなふうに軽々しく口走ったら、マスターの店はどうなるでしょうか?例えば、「客のプライバシーを守れない店」という烙印を押され、悪評は口コミで広がり、売上が下がるなどの風評被害に遭ってもおかしくはありません。せっかくマスターが良かれと思い、守秘義務に反する可能性を覚悟しつつ、秘密裏に教えてくれたのに、まさか恩を仇で返すようなマネはできないでしょう。

 そもそもマスターもどこの誰なのか、男の素性を把握しておらず、妻の隣に座っている男が毎回「同一人物」と自信を持って言うことができたのかどうかもわかりません。

「マスターに迷惑をかけるわけにはいかないし、でも、これだけでは妻が素直に白状するとも思えないし…」

 そんなふうに亮さんは事の真偽を確かめようにも、にっちもさっちもいかず、うじうじと煮え切らない日々を強いられていました。亮さんが私のところに相談しに来たときは、八方塞がりだったのです。

「いつも妻と一緒に来店していた男が『同一人物』なのかどうか探し当てることができるのではないでしょうか?」

 相談に来た亮さんに私はインスタグラムの「チェックイン」という機能を教えました。インスタグラムでは食事や旅行、買い物などの写真を投稿し、閲覧者が写真の感想を投稿したり、友達同士で教え合ったり、お気に入りに登録したりすることができ、国内の利用者は900万人を突破したといわれています。

 次にチェックイン機能ですが、例えば、食事の写真を投稿したとき、どの店で食事をしたのか、具体的な店名はもちろん、任意ですが店の住所などを添えることができる機能で、写真を投稿せず、チェックインだけ行うことも可能です。

 例えばA店に誰がいつチェックインしたのか、そしてどんな写真を投稿したのか。該当者や日時、写真の一覧を確認することができるのです。妻はインスタグラムを利用しており、亮さんと妻はインスタグラム上で友達同士でした。もし、別の男もインスタグラムを利用していれば、バーへのチェックイン履歴をたどっていけば一目瞭然でしょう。

恐る恐る見た妻のインスタグラム
同時刻にチェックインしている人物が!

 そして亮さんは恐る恐る、スマートフォンでインスタグラムのアプリを開き、バーの店名を入力し、チェックインをした人の一覧を表示させ、上から順にスクロールさせていきました。確かに妻は2、3ヵ月に1度のペースでチェックインしていました。問題はほとんど同じ時間帯にチェックインしている人がいるかどうか……残念ながら、亮さんは該当者を発見してしまったのです。それは限りなく黒に近い灰色が「黒」になった瞬間でした。

「思わず頭を抱えてしまいましたよ!まさかという感じで!!」

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