コンビニの成功要因は、現場のイノベーション力です。イノベーションを起こすには、現場の声をダイレクトにくみ上げねばなりません。上意下達では駄目なんです。現場の声を聞く姿勢が重要です。

──鈴木会長の処遇をめぐっては、さまざまな意見が出ました。

 セブン-イレブンというコンビニの創業者であり、私も大卒1期生として入社以来、薫陶を受けてきました。今の私があるのは会長のおかげで、多くの社員もそう感じているでしょう。顧問として残っていただき、精神的な支えになってもらえたらと思います。

──井阪社長から、名誉顧問への就任を頼んだのですか。

 そうですね、会話の中で。会長もそういうつもりだと思います。

── 一連の騒動はグループのイメージを悪化させました。

 2009年にセブン-イレブンの社長に就いてすぐ、公正取引委員会から排除措置命令を受けました。その際、どう変わるべきか議論した結果、「近くて便利」というコンセプトが誕生、方向性が明確になったことで一枚岩になれました。有事の際、組織の結束力は強くなるんです。

 これから、どう変わっていくべきかを徹底的に議論し、目指す方向を皆で考えていきますが、今回もまた目標が固まれば、組織は以前よりも絶対に強くなりますよ。

──取締役に、井阪社長退任に賛成票を投じた人も残っています。

 取締役会は一枚岩ですよ。もう乗り越えました。わだかまりは一切ありません。大丈夫です(笑)。

※本インタビューの完全版は『週刊ダイヤモンド』5月14日号の第1特集「カリスマ退場 流通帝国はどこに向かうのか」に収録しています。ぜひご覧ください。