アスリートは、本番でフィジカルとメンタルを最高にするため、日々トレーニングを欠かさない。心身をつかって最高のパフォーマンスを発揮するという点ではビジネスマンもアスリートと同じだ。しかし、ビジネスマンはコンディションが悪いまま、仕事をしてしまいがちだ……。
ダイヤモンド社より5月27日に発売される『外資系エリートがすでに始めているヨガの習慣』よりその一部を抜粋してお届けする。
アスリートは本番に向けて心身を整えるのに、
なぜ、ビジネスマンは不調のまま平気で仕事をするのか?
つねづね疑問に思っていることがある。なぜビジネスパーソンは、平気で不調のまま仕事をするのか?
「昨日寝てないんです……」「ちょっと二日酔いで……」というのはどの職場でもよく聞くセリフではないだろうか。
ビジネスパーソンも体と頭を使って最大の成果を出す点において、アスリートと変わらない。アスリートだけが心身を鍛える必要があり、われわれ「ビジネスアスリート」が心身を鍛えなくていい、というわけではない。
日々のトレーニングをしないアスリートはいない。ビジネスアスリートもトレーニングを習慣にして、心身を整えておくべきなのだ。ましてや「寝てない自慢」をするようなビジネスマンなど、最悪である。
心身を整える上で最適なエクササイズが「ヨガ」である。ぜひ現代の疲れたビジネスマンにはヨガをオススメしたい。
いちばん難しいのは
「心を鍛える」こと
ヨガをトレーニングに取り入れているアスリートも多い。
「無敗の帝王」と呼ばれる柔術家のヒクソン・グレイシー。
彼はグレイシー柔術の創始者エリオ・グレイシーの三男で、幼いころから柔術に励んでいた。日本では、総合格闘技の試合で高田延彦や船木誠勝などの強豪を次々と破っている。
彼は毎日、裏庭やビーチでヨガをしていたという。ヒクソンが座禅を組み、お腹をベコッとへこませながら呼吸をしている映像を観たことがある方もいるだろう。
彼はヨガの呼吸法を実践し、深い腹式呼吸や速いペースの呼吸などを使い分けている。この呼吸法で集中力を高め、持久力を強化し、脳も活性化させていた。
ヒクソンは「一番難しいのは心を鍛えることだ。どんなに実力があっても、心が弱いと勝てない」とメンタルの重要性を説いている。
彼もヨガで心を鍛えたから、400戦も不敗の成績を残せたのだ。
ストレスも楽しめるようになれば最強
私のヨガスタジオに通う外資系企業に勤めるトップ営業マンも、以前は仕事で問題が起きると「どうしよう」と思っていたという。
しかしヨガを始めてからは問題が起きると「おもしろくなってきたぞ」と思えるようになったのだという。
彼はもともと学生時代にラグビーをやっており、監督からは「心も筋トレしろ」と言われていたという。しかし、ヨガを知らなかったため、心まで鍛えることはできていなかった。
問題解決が楽しみになれば怖いものなどない。ヨガで心を鍛えることで、難問に動揺せず、自信を持って対処できるようになるはずだ。