燃費は、国土交通省の定めたJC08モード(市街地や郊外などの走行パターンで運転し、燃料の消費量から燃費を算出する)を用いて、独立行政法人 交通安全環境研究所(01年の中央省庁再編で国交省から分離)の審査官によって測定される。審査官が一定の条件を満たしていると認定した燃費が「カタログ燃費」となる。

 図は、筆者がJC08モードに従い運転して算出された燃費の測定結果だ。試験室内の測定器ローラーに車を固定し、さまざまな走行パターンで加速・減速を繰り返しながら、約8.2キロメートルを20分かけて運転した。車両重量に合わせた負荷重量をかけてタイヤを回転させるので、車両重量が軽いほど負荷重量も軽くなり、よい燃費が出やすくなる。

国土交通省から分離した交通安全環境研究所の審査官が「カタログ燃費」を決める。実燃費との乖離率は大きくなるばかりだ Photo by Fusako Asashima

 交通安全環境研究所の試験場は埼玉県熊谷市に1カ所あるのみ。各自動車メーカーがここに新車を持ち込むか、あるいは、審査官を自社の試験場へ出張させて測定してもらう。最近では、「勝手知ったる自社設備のほうが通常通りの測定値が出るので、審査官に出張してもらう場合がほとんど」(自動車メーカーエンジニア)という。自動車メーカー各社は、自社の試験設備を使って、エコ運転が上手なテストドライバーを動員して燃費試験に臨んでいる。そこに、抜き打ちという要素はない。