iPhoneがモバトレを席捲!
時間と場所を問わず取引ができるモバイルトレード。しかし、いわゆる「ガラパゴス携帯」では画面が小さく見づらいうえに操作性もイマイチ…。情報や機能もかなり簡素化されたものしか存在しない。
しかしiPhoneでは、まず画面が大きく視認性が飛躍的にアップ! そして、無線LANも使えるので、スピードトレードも難なくこなせる。さらにはマルチタッチディスプレイを採用しているので、画面に触れるだけで簡単にトレードができちゃうのだ。
それを受けて、現在、証券会社やFX会社がiPhone対応に真剣に取り組み始めている。では、実際にFXのアプリはどこまで進んでいるのだろうか? カリスマFXブロガーの羊飼いさんがFX会社19社をチェックした。
iPhoneはモバトレの壁を越えた!
羊飼いさんは速度やツールに満足できず、携帯電話でのトレードはほとんど行なわなかったという。が、昨年秋にiPhoneに出合ってから状況は一変する。「iPhoneは、今までのモバトレの壁を打ち破ったと言っても過言ではない」と語るほど、優秀なスペックを備えていたからだ。
まずiPhoneは画面が大きく、見やすい。そしてWi‐Fiに対応しているのでレートやチャートがほぼリアルタイムで更新され、スピードトレードにも十分耐えられるようになった。また、タッチパネルにより感覚的に取引できるようになったことも大きなメリットだという。
「タッチパネルとトレードは非常に親和性が高いと思います。アップル社のスティーブ・ジョブズCEOも言っているように“指は最高のデバイス”なんです」
拡大画像表示
機動性に富んでいることもポイントだ。通常スキャルピングをする時は、ポジションを構築してから決済するまでの間、パソコンの前から離れられない(もしくは逆指値を入れてから、離れなければいけなかった)。けれども「iPhoneで決済ができるので、ポジションを持っていても安心して外出できるようになった」。
さらに指定したレートになるとiPhoneに通知がくるよう設定しておけば、いつでもどこでも、すぐにレートチェック&新規ポジションの構築が可能に。
「今までなら家にいない時にポジションを建てることはなかったので、よりチャンスが増えましたね」
また、ずっとパソコンのモニターを見ていると疲れることもある。そんな時はベッドに寝転びながらiPhoneでレートチェックをすることもあるのだとか。バリバリ取引を行なうだけでなく、こんなゆるーい使い方ができるのもiPhoneの魅力といえそうだ。
羊飼いさんがiPhoneを購入した当初は、専用のアプリを提供しているところは非常に少なかった。しかし現在、iPhone人気の高まりとともにツールも充実してきている。大きく分けると「専用アプリ」と「ブラウザ型」の2種類がある。
機能的には専用アプリのほうが充実しているが、最近ではアプリに近い感覚で使えるブラウザツールも続々登場している。それらの使い勝手を比較したのが上の表だ。それぞれのスペックや羊飼いさんのコメントなどを参考に、iPhoneでFXをしてみよう!
<Profile>
羊飼いさん
iPhoneもバリバリ使いこなす最強のFXブロガー。http://fxforex.seesaa.net
(文/佐乃美歩絵) ※ダイヤモンド・ザイ2010年10月号に掲載