英語力に不安がある場合は、
短大と提携の語学学校に行けばOK
沖山 英語力がないと難しいと、皆さん思っているのではないですか?
山内 それはありますね。でも、私の勧めている方法であれば大丈夫です。ただ、安易に「英語力は無くても大丈夫!」と考えてしまうのは違います。トランスファー(編入)ルートでも、フレッシュマン(一般入試)ルートでも、英語力が高いほど成功率は高くなります。留学する時点で、英語力は無いよりは有った方がいいのは当然です。それを前提に話しを進めますね。
沖山 そうですよね。もちろんあったほうがいい(笑)。
山内 まずはアメリカの語学学校で3ヵ月ほど学び、それから短大に進学するという方法があります。語学学校でしっかり英語力をつける期間を取ってから、短大に移るのです。もちろん、TOEFLというテストで一定の点数(37-61点)を持っていると、語学学校にいく必要はありません。
今お子様が中学生、高校1年生あたりで、英語をしっかり習得する時間があるのであれば、英語力は高めておくことを強くお勧めします。
沖山 もし仮に、高校2-3年生で、そこまで英語力が身についていない、という場合はどうでしょう?
山内 そういった状況であったとしても、希望がないわけではありません。上記のように語学学校をに行けば入学できるルートもありますから。
沖山 英語力に不安がある場合は、まず語学学校に行くと。
山内 はい、そうです。そして短大に入ってから必要な英語力ですが、短大ではまずは英語力のあまりいらない体育や数学などの科目を選択します。英語力が必要な歴史、哲学、文学のような科目は後回しにするのです。
後に四年制大学にトランスファーすることを念頭において授業選びをしていけば、まじめに勉強するふつうの学生であれば、四年制大学に編入することができるんですよ。それに、10代の子がやる気になったら1年かからずに、英語はマスターできますから。
沖山 費用を心配する親御さんも多いようですが、前回、山内さんが言ったように「高校まで全部公立、そして留学」がこれからの賢い選択だと思います。
3ヵ月の短期留学に100万円以上かける私立に行くくらいなら、アメリカの大学に進学させればいいんですよ。編入という方法を賢く使えば、トップスクールに入れる見込みがあるんですから。
山内 交換留学とかね。流行っていますけど、どうせお金をかけるなら、きちんと四年制大学に入って、みっちり勉強してきた方が、英語も身に付くし、本人のためにもいいと思います。
金銭的にも、留学はリターンが大きい
沖山 卒業後のリターンが大きいのも留学のメリットですよね。UCバークレイに留学して、その後ウォール街で働いていたお母さんと話す機会があったので、「けっこう学費、高かったんじゃないですか?」って聞いたんです。そうしたら「いや、数年で返済できたので、なんてことないです」だって。
山内 金融系はそうなりますよね。年収がすぐに1000万円超えとかの世界ですから。あといいのは法律系です。これだけグローバル化すると、国際的な訴訟が発生してきますからね。これらの分野に進もうと考えているなら、留学した方がぜったいにいい。
沖山 あと会計関連もいいでしょうね。英語と専門知識を身につけることができたら、その後はどこで就職しても高いお給料がもらえるので授業料なんてすぐに返済できてしまう。