修正前の箇条書きと、修正した箇条書きを比べてみよう。

【修正前】

<経営課題と今後の進め方>
・景気は悪化していて売上が伸び悩んでおり、収益は悪化している
・景気が持ち直すまで、各部署によるコスト削減が必要である

【修正後】

<経営課題と今後の進め方>
・景気は悪化していて売上が伸び悩んでおり、杉野商事収益が悪化している
・景気が持ち直すまで、営業部、開発部、総務部、経営企画部、それら各部署によるコスト削減が必要である

 まず、自社名を敢えて固有名詞で入れた。そして、「各部署」と不特定多数を指す一般名詞になっていたのが、「営業部」「開発部」と名指しにした。営業部や開発部の部長は、この箇条書きを見たときにドキッとして、我がこととして聞いてくれるだろう。

 相手とそのコンテキストをとことんイメージして箇条書きをつくっているか。

 ロジカルバカの箇条書きで終わる人と、人を動かす『超・箇条書き』をつくれる人との根本的な違いはここにある。

 『超・箇条書き』は人を動かすためのものである。そうであれば、必ず相手を想定しなくてはならない。『超・箇条書き』とは、言葉遊びでも、単なる技術でもなく、相手のことをとことん考える作業でもあるのだ。