英語を「書く」ことは、「聞く」「話す」ことよりも苦手意識がないかもしれない。「書く」ことは自分のペースでできる上に、目の前の相手もいないことから、プレッシャーもほとんどない。自分のコントロール下でできるので、コツさえつかめば、効果的なライティング方法は容易に身につく。今回は「書く技術」について覚えておくべきポイントをいくつか紹介する。

いきなり英文を書いてはいけない!
最初はポイントを箇条書きで書き出すこと

 英語でメールを書こうとすると、ちょっとしたメールでも、書いては消してを繰り返し、気がつけば何時間もたっていたということがあると思います。1行、2行と書いているうちに何を書けばいいのかわからなくなってしまったり、同じことを違う表現で何度も書いていたりして、なかなか思うようにいきません。本当に効率の悪い話です。

 そこで、1つ目のコツです。

 文章を書き始める前に、まず伝えたいことを箇条書きにします。その方法は第3回でご紹介した、トークシートと同じ要領です。

 書いているうちに混乱してしまうのは、そもそも自分が何を伝えたいのかが明確になっていないためです。英語ができる・できないの問題ではありません。

 一般的には、英語を書こうとするときに、まず日本語で下書きするのが普通かもしれません。確かに、日本語で下書きするのは、言いたいことを明確にできるという意味では効果的です。しかし、日本語を英語に翻訳することになるので、あまりお奨めしません。

 繰り返しになりますが、日本語を直訳するのは非常に困難です。翻訳したことで、複雑でわかりにくい英語になってしまう危険性が高いのです。

 下書きは、英語のキーワードと短い文章を箇条で書き出していくのがいいでしょう。文章を書くわけではありませんから、完成度を気にしないで要点のみを書き出します。

 具体的には、3行程度、行頭に1、2、3と番号をふり、伝えたいことを整理していきます。

 もしこの時点でまとまらなければ、まさに書く内容が決まっていないのですから、何度でも繰り返して書き直し、要点を確認します。