企業の2020年度の設備投資計画前年度比

企業の2020年度の設備投資計画前年度比出所:内閣府・財務省「法人企業景気予測調査(令和2年4~6月期調査)」

 新型コロナウイルスの感染拡大で、景気は大幅に悪化している。4~6月期の実質GDP成長率は、外出自粛の影響を受けた個人消費の減少や、輸出の下振れなどを背景に、前期比年率▲20%程度のマイナス成長が見込まれる。これは、リーマンショック直後の2009年1~3月期(同▲17.8%)を上回るマイナスである。

 足元では、緊急事態宣言が解除されたことで、経済活動の正常化に向けた動きが出てきた。繁華街などの人出も徐々に増え始めている。7~9月期には、個人消費の持ち直しに伴い、プラス成長に転じる可能性が高い。もっとも、V字形の力強い景気回復は期待できない。なぜなら、企業の投資姿勢の慎重化が景気回復の重しになるためである。