決算報Photo:PIXTA

コロナ禍からの企業業績の回復は、勝ち組と負け組の格差が拡大して「K字型」に引き裂かれていくという二極化の議論が強まっている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は、日本電産、村田製作所など電子部品業界の主要企業6社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

TDKは3割超の増収!
絶好調の電子部品業界を分析

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は、以下の電子部品業界の6社。対象期間は21年1~3月の直近四半期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・日本電産
 増収率:15.4%(四半期の売上高4331億円)
・村田製作所
 増収率:12.9%(四半期の売上高4095億円)
・京セラ
 増収率:6.0%(四半期の売上高4264億円)
・TDK
 増収率:30.6%(四半期の売上高3922億円)
・オムロン
 増収率:3.5%(四半期の売上高1860億円)
・日東電工
 増収率:14.6%(四半期の売上収益1951億円)

 次ページからは詳細の数字とともに、その要因を解説する。