学び直し“裏技”大全#6Photo:PIXTA

大学院入試の合否を分ける最も重要な書類が、自分が大学院で研究したいことを書いて事前に提出する「研究計画書」だ。特集『資格・大学・大学院で自分の価値を上げる! 学び直し“裏ワザ”大全』(全11回)の#5では、大学院受験に強い、中央ゼミナールの名物講師、赤田達也氏が合格を手繰り寄せるその書き方のポイントを伝授する。

大学院入試で必須の面接は
「研究計画書」に基づいて行われる

 大学院受験では、事前に提出を求められる「研究計画書」の出来が合否を決定的に左右する。

 学部では、学生は自分が知らないことをたくさん勉強して知識を身に付けることに主眼が置かれるが、大学院は大きく違う。ある程度の知識があることは大前提で、自らの研究テーマを見つけて新しいことを発見するという「研究」が(建前にせよ)求められる。

 昨今の大学院入試はペーパーテストがないなど軽量化が進んでいるが、ほぼ100パーセントの入試で課せられているのが面接だ。面接は、先の研究計画書に基づいて進められる。面接では、

・今までの勉強量(基礎学力)
・研究テーマや目的
・修了後の展望

 などがチェックされるが、いわば指導教官が「2年間一緒に研究活動をしてもいい人物かどうか」を見極めるための場だ。

 基礎学力のない受験生は論外として、受験している大学院と受験生の研究目的にズレがあるとお互いに不幸になるため、研究計画書の内容によっては面接を突破することが難しくなるだろう。

 特に受験生が社会人であり、その経歴とあまりにも懸け離れた研究テーマが計画書に書いてあると、教員は合格を出すことにちゅうちょするだろう。普通のサラリーマンが「日本の国家財政再建策を研究して社会に貢献したい!」と言い出しても、「あなたがそんなことをしなくてもいいだろ?」と困惑されるのが落ちだからだ。

 また受験生の「正直な気持ち」があからさまに透けて見えるような研究計画書もNGである。

 大学院を目指す社会人のうち少なくない人が「有名大学院に進学して学歴ロンダリングし、有益な人脈になる同級生とネットワークを築きたい。さらにはビジネスにつながる研究を修士論文にまとめ、より良い会社に転職できるようになりたい」といった秘めた動機を持っており、それ自体は否定しないが究計画書では上手な“お化粧”が必要となる。

 受験前に勉強をしていることが伝わり、受験する研究科のコンセプトと合っている研究テーマの研究計画書を書いて出願することが大切だが、具体的に研究計画書はどのような点に注意して書けばよいのだろうか?

 次ページからその具体的な五つのポイントについて、東京大学大学院に合格を果たした実際の研究計画書と共に見ていこう。